ミ☆ ドキドキ ☆ミ  カミコさん!!

 
長い冬もようやく終わりに近づき、やっと暖かくなってきた今日この頃・・・
季節が春への扉をノックするように、突然ソイツはドアからやって来たのだ。
 
〜朝食後〜 
俺 「ふわーあ、食った食った!」
母 「あんた、いい加減彼女紹介しなさいよ!」
俺 「・・・だからいないって!」
母 「そんな事言ってないで、高校生にもなったら彼女くらいいるんでしょ!?」
俺 「・・・・いや・・だから・・・本当に・・・」
そう、俺はどこにでもいる『普通』な高校生。
が、この容姿体形からか、普通の高校生にはいるのであろう、彼女というものが本当にいないのだ。
母 「そうなの・・・・?」
母親も地雷を踏んでしまったのを感づいたのか、俺を気遣ってくれたが、それが逆に心にアッパーカットだ。
すると、家のインターホンが鳴った。
インターホン「ピンポーン!」
母 「あ、はいはいー!」
声 「宅配便ですー!」
母 「あらあらなにかしら・・・キャ!」
玄関から母親の声がした。 俺も気になって玄関へ行ってみると・・・
 
ドーン
なんとも大きな荷物が届いていた。
母 「あの・・・これは・・・?」
宅配「さあ・・・僕らも詳しくは・・・あ、ハンコかサインをお願いします。」
母 「はぁ・・・・」
どうやら母にも心当たりが無いようだ。
その荷物は、人一人分くらいの大きさで、とても重かった。

母 「中身の説明の紙には何も書いてないよ・・・」
俺 「一体・・・・なんなんだろうか・・・いちごか!?」
母 「いちごだったらもう嫌がらせの域でしょ。とにかく・・・開けてみましょ。」
俺 「だな、うちに届いたんだし。」
そして俺達は、その大きなダンボールを開封することにした。
ビリビリ
俺 「ずいぶん・・・ハァ・・・頑丈だな・・・」
母 「そうね・・・」
そして格闘すること数分・・・箱の中には・・・・
 
俺 「・・・・・・え!?」
 
箱の中には・・・・・
 
母 「嘘でしょ!?」
 
箱の中には・・・・
 
・・・美少女が眠っていた
 
 
 

 
その少女は、十代くらいの年齢、きれいな白い肌、そして・・・可愛かった。
俺 「なん・・・で・・・!?」
母 「警察!!警察!!!!」
俺 「ん?・・・中に何か手紙が入ってるぞ・・・手紙・・・?」
母 「なんか書いてあるかもしれないわ!」
俺 「なになに・・・・? 」
手紙は、きれいな字でこう書かれていた。
 
_____________
はじめまして。突然の出来事で驚かせてしまったのならば、申し訳ありません。
私は、福祉団体のものです。
(中略)
箱の中のものは、「人間」です。
このたび、あなたは国民の中からランダムで選ばれた当選者の方です。
あなた方には1年間。この子の世話をしていただきます。
そして、この子の体にはマイクロチップが埋め込まれており、あなた方にしていただいた事を記録します。
これは、国にも認められた、生活の今を知るための実験であります。
1年後に回収しますので、それまで自由にこの子を育ててあげてください。
なお、光をあびると数分後に眠りから覚めるようになっているので、もうそろそろ目覚める頃でしょう。
では、どうぞよろしくおねがいします。」
_____________
俺 「勝手だなぁ・・・・」
母 「つまり、この子を私達が1年間育てるの?」
俺 「・・・・無茶苦茶だ・・・」
すると、無茶苦茶な少女は目を覚ましだした。
 
少女「・・・・・んみゅうー」
俺 「うお、起きたぞ!」
少女「え・・・・あ・・・始めまして・・・あっ」
少女は立ち上がろうとしたのだが、よろけてしまった。
俺 「あ、あぶない!」
少女「ありがとうございます・・・うみゅうー・・・優しそうな方でよかったです・・・」
そして、数分後、少女も落ち着いたのか、自己紹介を始めた。
 

カミコ「私の名前はカミコです。 どうぞよろしくおねがいします!」
俺 「あ・・・よろしく! 俺の名前はARuFaってんだ、よろしく!」
母 「私は、母です。」
カミコ「ARuFaさん、母さん・・・よろしくおねがいします!」
俺 「あ、呼び捨てでいいよ! これから一緒に暮らすんだから!」
カミコ「はい!」
カミコはとても明るい性格で、話しやすかった。
そして、見れば見るほどに可愛かった。

俺 (カミコちゃん・・・スカート短いなぁ・・・)
・・・ゴクリ
カミコ「あ! ARuFa! 今私のスカートの中見ようとしたでしょ!?」
しまった!
俺 「いっけね! 見つかっちまっタ!」
カミコ「もう! エッチなのはいけないと思います!」
プンスカポン
よりによって母の前でバレてしまった。死にたい。
 
 
そして、数日後・・・・
俺 「こらぁ!カミコ! また俺の アボガドハンバーグ バランス野菜仕立て 食ったろ!!」
カミコ「ごめんなさーい!!」
俺達とカミコはすっかり打ち解けていた。 今では可愛い妹のようなものだ。
俺 「んー、ちょっと公園に散歩してくるわー」
カミコ「公園・・・?」
俺 「ん? なんだカミコ、公園行った事無いのか?」
カミコ「うん、私、施設で暮らしてたから!」
俺 「じゃあ、一緒に行くか!?」
カミコ「え!?いいの!? 行く行く! インクリボン!」
と、いうことで俺達は公園に行くことになったのだ。
 
カミコ「早くいこうよ! 自転車でいこう!」

俺 「確かに自転車の方が楽だけど・・・」
カミコ「ほらほら! こういうのはレディーを後ろに乗せてあげるんでしょー!」
俺 「お前ってやつは・・・しょうがねぇな・・・」

俺 「ちゃんとつかまれよ!」
カミコ「うん!!!」
俺 「あ・・・・お前ッッ(////)」
カミコ「ん? なに?」
俺 「胸が・・・当たってるんですけど・・・」
カミコ「えっち!!」
 
そんなこんな俺達は公園意到着した。
カミコ「えー!ココから歩きなのー!?」
俺 「敷地内は自転車禁止だからな。」
カミコ「やだやだ面倒くさいー!」
俺 「ほら、行くぞ!」
ギュッ
カミコ「あ・・・手・・・」
ドキッ
俺 「どうした? いくぞ?」
カミコ「あ、うん・・・(////)」
 
 
カミコ「うわー!!これが公園かー!!!」
モロ自転車あるけどな。
カミコ「ねぇ! これなに!? ただの砂だよ!? 面白いの!?」
俺 「これは、砂場っていって、砂で遊ぶんだ。こうやって・・・埋って・・・」

カミコ「私も遊ぶ!!」
 
 


俺 「どうだ? 楽しいか!?」
カミコ「ちょっと腹部が苦しいけど・・・楽しい!!」
俺 「まあ、普通は埋まらないんだけどな。」
カミコ「だーまーしーたーなー! 出せー!! 出せー!!」
俺 「うわ! 砂をかけるなって!www」

 
 
カミコ「この丸いのは何?」
俺 「これはボールだよ。 体育の授業で、胸に入れて巨乳のように見せて、笑いを誘う道具なんだ。」
カミコ「そうなんだ! 私もやってみよう!」
 

俺 「まあ、普通は胸には入れないんだけどな!」
カミコ「まただましたなー!!!」
俺 「ごめんごめんwww あ、そうだ、じゃあ駄菓子屋さん行くか!?」
カミコ「だ・・・ばし・・・?」
俺 「だーがーし!」
カミコ「さだ・・・まさし?」
俺 「だ・が・し!」
カミコ「馬刺し?」
俺 「駄菓子だよ! お菓子屋さんのこと!」
カミコ「お菓子!! お菓子!!!!」
カミコはお菓子が大好きだった。 まったく可愛いやつだなぁ!
 
来ました。
俺 「好きなの選んでいいぞ! 俺のおごりだ!」
カミコ「やったー!! ARuFa大好き!!!」
俺 「ばっ・・・お前っ・・・(////)」

カミコ「じゃあこれー!」
俺 「お、いきなり、タイルみたいなモチがいっぱい入ってる奴を選ぶとは生意気なやつめ・・・」
カミコ「やっぱりこれ!」
俺 「なぬ、球体の中にゼリーが入ってる奴だと!? セレブめ・・・」
と、いうことで俺達は他にも数種類お菓子を買った。

 

カミコ「ありがと!」
俺 「いやー! ここの駄菓子屋に来るのも久しぶりだったなぁー」
俺達は駄菓子屋の前で楽しく話し合った。

 
カミコ「ねぇ・・・ARuFaには・・・好きな人とか・・・いるの?」
俺 「ん? なんか行ったか?」
カミコ「ななななななんでもないよ!(////) あれ、ねえこれなに!?」
俺 「それはな、ガチャポンって言うんだ。」

俺 「お金を入れて、レバーをまわすとオモチャが出てくるんだ。」
カミコ「やりたい!!」
俺 「しょうがねぇな・・・ほれ、回してみ!」
カミコ「うんしょ!!・・・あ、出た!!」
ボトン

俺 「おう!開けてみな!」
カミコ「うん!」
なんだこれ
カミコ「なにこれwwwwwwww何に使うのwwwwww」
俺 「こういうオモチャが出てくるもの、ガチャポンの特徴なんだぜ!」
 
その後、カミコの腕がガチャポンに挟まれたり、
カミコが犬に乗り出したり、
ハイヨー
ギャァァ
カミコが車に潰されたりしたが、俺達は楽しい時間を過ごした。
 
 
そして、その後も楽しい時間はどんどん過ぎていった。
 
ある日には、俺がカミコの風呂を覗こうとして、
ごくり・・・
俺 「そーっと・・・そーっと・・・」
ガラ!!!
俺 「!?」

カミコ「このエッチ!」

カミコ「男の人って本当に幼稚!!」
と、怒られてしまったり、 
 
 
そしてある日の朝には、

俺 「あー・・・よく寝た!!・・・ん?」
ん?
!!
俺 「カカカカカカミコ!!!」
カミコ「あ、おはよ・・・」
俺 「おはようじゃないだろ! おまおま・・なんでここに・・・しかも、なんで裸なんだよぉー!」

カミコ「てへへ!」
俺 「てへへじゃないだろ!! おま・・・お前!」
カミコ「あ、顔赤くなってるー! えっちぃー!」
えっちぃー!
 
そして、ある日の深夜には、

俺 「うはwwwwエロスwwwwたまりまへんなぁwwwww」
カミコ「こらぁぁぁぁ!! ARuFa−!!」
俺 「うお! カミコ! どどどどうしたんだ!?」

カミコ「どうしたじゃないわよ! こんなエッチなもの見て! もう!」
俺 「ご・・・ごめん・・・」
カミコ「私だけを見て・・・・よ・・・もう・・・」
ジェラシー
そんな思い出もあった。
 
 
が、楽しい時間はすぐに過ぎていくもので、あっという間に約束の一年が経った。
俺 「お別れか・・・・」
母 「寂しくなるわね・・・」
カミコ「・・・・・・・・ARuFa。」
俺 「なんだ?」

カミコ「いままで・・・本当にありがとう!!」
俺 「お前・・・・涙出てるぞ・・・・」
カミコ「泣いてないもん!!」

俺 「また・・・会えるさ!!」
カミコ「・・・・うん!!!・・・あのさ・・・」
俺 「どうした?」
カミコ「もし、今度・・どこかでまた会えたら・・・ARuFaの彼女さんになってもいいかな?」
俺 「カミコ・・・・おう! そん時は俺がお前に、球体の中にゼリーが入ってるお菓子をおごってやるよ!」
母 「そしたら私はケーキ作っちゃうわ!! ARuFaの初彼女ですもの!」
カミコ「ありがとうっ・・・・じゃあ・・・・またねっっ!!!」
 

 
そして、カミコは連れて行かれた。
 
 
 
それから1年後。
俺 「ふわーあ・・・そろそろ寝るかな・・・・」
母 「私も、もう眠くなって来ちゃった・・・」
インターホン「ピンポーン」
俺 「こんな時間に・・・なんだろ・・・」
母 「今行きますー!・・・・キャ!!」

するとそこには見覚えのある大きな箱があった。
箱には紙が貼ってあり、
その紙には、彼女 在中と書いてあった。
 
俺 「なんだ!? いちごか!?」
俺は箱に付いていた手紙を読んだ。
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この子自信が、まだ家を見てみたいと、言い出してやみません。
実験を無期限で続行させていただきます。
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俺 「勝手だなぁ・・・」 
 
母 「まるで、家を見る子。 家見子ね。」
母が上手いことをつぶやいた。
 
俺 「母さん、夜でも開いてる駄菓子屋知ってる?」
母 「私はいまからケーキ作んなきゃいけないから忙しいの!」
彼女とのご対面は準備が整ったらだ。俺は胸のドキドキを感じながら小銭を握って走った。