今日の可哀想な出来事。

それは、僕が学校へと向かう電車内で起きた出来事です。
今日の関東地方はとても暑く、体がアイスのように溶けそうな熱気。
僕は学校に向かう電車をホームで待っている間、いつ体が溶けるかが心配で仕方がありませんでした。
 

 
ですが体が水のように溶ければ、地面から美少女のパンツが覗けるので、それはそれでいいなぁと、僕は思っていました。
 
この顔で
むしろ、切に願っていました。 神よ。
 
そんな事を思っていると、ホームに電車が滑りこんできました。

ゴォーッ
 
「早くこんな灼熱地獄から脱出し、電車内のクーラーに当たりたい」という気持ちでいっぱいな僕、
そんな僕が、ドアが開くのを今か今かと待ち望んでいると、やっと電車のドアが開きました。
 

ガシュー
超絶満員でした。
 
ふざけんな
神よ。
 
屋外は溶けるような灼熱地獄。 そして車内は、おしくらまんじゅう状態・・・。
両者地獄の苦渋の選択。しかし、僕はそれでも電車に乗り込みました。
 
ぞろぞろ
 
ふぅ
なんとか電車に乗る事に成功。
僕は、電車に並ぶ列の一番後ろにいたので、車内の位置はドアの真正面を確保していました。
 
俺 「・・・あ、案外涼しい。」
電車発車のベルが鳴る中、冷気になごんでいると、一人の人が、僕の乗っている車掌のドアに向かって走ってきました。
 
ダダダダダ
その人は、20代後半くらいの若者で、若干怖そうなスキンヘッドの男性でした。
 
怖い
 
そして、何故か両手に怪我をしていました。
 
一体何が
右手は手の平が包帯で巻かれており、左手には大きなギプスが。
一体何があったのだろうという感じです。
  
そんな人がズンズンとこちらに向かってくるのですから、若干の威圧感は感じていました。
何より僕をにらみつけながらこちらに来るので、恐怖倍増です。
しかし、僕の恐怖なぞ気にもせず、その男性はついにドアの真ん前へ。
そして、男性が電車に乗り込もうとしたのですが、
 
タタタタッ
 
ズゴッ
 
ドアに挟まれてしまいました。
 
思えばすでに発射のベルが鳴っており、タイミング的にもギリギリでした。最初から無謀な挑戦だったのです。
そしてなにより、ギプスをはめた左手をドアに強打してしまったようで、
 
タタタタッ
 
ズゴッ
 
う゛ぉお゛ん゛
すごい顔になっていました。 スキンヘッドなので表情が凄い。
 
そしてあまりにも痛かったのか、
左腕を挟んでいるドアを、怪我をしている右手でとっさに押さえる男性!
 
うぉお゛!
ガッッ!!
 

でしょうね。
 
公共の乗り物から、華麗な2コンボを食らった男性。なんという不運でしょう。
 
ガシュー
そして、やっとドアが開き、「これで助かったぞ」と安心したのもつかの間、
 
ズドゴッッ
!?!?!?
さっきよりもさらに強い力でドアが閉まってしまいました。
 
ガッッ!!

  
さらにはドアの検知センサーが反応し、ガコガコと、ドアが小刻みに痛ぶり始めました。
 
ガガガガガ
 

もう、意味がわかりませんでした。

結局その男性はは自力でドアから脱出。 なんとかホームに戻る事ができました。
 
僕の目の前で繰り広げられた、人間と電車の死闘・・・。
しかし、目の前まで迫ってきた人が、急に左右から万力のようにドアに挟まれた光景を目の当たりにした僕は、ただただ呆然とするしかありませんでした。
 
ほげ


鼻毛。
 
 
・・・人間は、目の前で予想だにしない出来事が起きると、思考が停止してしまうということがよくわかりました。
今思えば、もっと早く僕が助けていれば、男性も苦しむことがなかったのかもしれません。ごめんなさい。
 
みなさんは、目の前で人がドアに挟まれた時は、頑張ってその人を助けてあげましょうね。
それでは、今日はこのへんで!
ではまた!