禁欲日記

この世に生を受け20年。
現代を生きる学生として、我々は決して現状に満足してはなりません。
さらなる高みを目指し、人間的レベルを一つ上にシフトするには、常に何かと戦う必要があります。
そこで僕は、友人のラユ君と「50日間の禁欲生活をしよう」と約束しました。
つまり、エロい物を見たり、聞いたりが一切できなくなったということです。
しかし、これを乗り越えた時、僕達は人間を越えた人間になれるはず。
輝ける未来のため、そして熱い友情のため、互いに成長し合うのです!!
そして今日は、禁欲生活2日目。
 
限界です。
 
        
 
こんにちは。ARuFaです。 もう一度言います。限界です。
 
        < 無理です。
 
 
僕はいまだ、生涯一度も彼女ができたことがありません。
つまり、本来ならば恋人相手に放出するはずの「性欲」を、僕はもて余しているのです。
例えるならば、僕はパンパンに膨らみ今にも張り裂けそうな水風船そのもの。
しかも周りは僕を刺激する針だらけ。 そんな危機一髪の状態で50日を過ごせというのだから酷い話です。
しかし、そこは友達のラユ君も同じこと!
周りの友達は「絶対に無理だ」とは言いますが、僕は頑張ります。
僕が欲望に負けた場合、友達には総計20万円以上の食い物をおごる約束になっていますからね。
そんな約束は物理的に無理なので、僕に残された道はただ一つ。
50日を達成することのみなのです!
やってやります。 2日目です。限界です。
 
さあ、そんなギラギラしている僕ですが、今日はそんな禁欲生活の中の1日。
カメラのレンズをのぞいた瞬間に、周りの物が何でも美しく見えるように、
禁欲生活をしている僕の目は、周りの物全てがエロく見えてしまいます。
そして、それらが僕の抑えたい衝動を刺激するのです。
 
学校に行く前に、3ヶ月間滞納してしまった駐輪場の料金を払いに、管理人さんのオジサンに会いにいったのですが、
 
俺 「3ヶ月も支払いを忘れてしまって申し訳ありません!!」
オジ「ははは、大丈夫ですよ! 前も半年間滞納してたのに払ってくれたしね。」
俺 「面目ない!! 面目ない!! すみません!」
オジ「ははは、あ、そうだ、今うちにいっぱいバナナがあるんだけど、持っていかない?」
俺 「ッ! ・・・い、いえ、これから学校なの・・で・・!」
オジ「そう? じゃあ行ってらっしゃい!」
俺 「はい・・・・」
 
俺 「・・・ハァッ・・! ハァッ! バナナッ! バナナなんて・・・まんまチンコじゃねぇか!!」
どうやら駐輪場のオジサンは、僕の禁欲50日生活をおびやかす刺客だったようです。
電車内も、それはもうしっちゃかめっちゃかでした。
女子高生が隣の席に座るわ、綺麗なお姉さんの露出の高い服はあるわ・・・。
最終的にはつり革に興奮してしまい、自分の人間性を疑いました。
 
学校に到着し、同じく「禁欲50日生活」を実施中のラユ君に挨拶。
ラユ君も、それはそれは苦しい1日を過ごしたそうです。
 
ラユ「地獄。」
俺 「それは俺も同じです・・・」
ラユ「本当ギリギリだぴょん。」」
俺 「これは2人でやっているから意味があるんだからな! 絶対抜け駆け禁止!」
ラユ「わかってる。これは戦争ではない。俺たちは運命共同体だな・・・。」
俺 「我は金閣!!!」
ラユ「我は銀閣!!!」
先生「アホか。」
こうして教室内話しているいるうちは大丈夫なのです。
しかし問題は屋外。 外には僕等の天敵がいっぱいなのです! エロ天国なのです!
 
俺 「んぐぅ!! マ、マンホールだぁぁあ・・・アガぐ・・・!!!!!!」
ラユ「こっちには・・・排水溝がぁ・・・あが・・・・」
俺 「見ろよ・・・電柱が・・・なげぇ・・・・すげぇなげぇんだよ!!!」
ラユ「ヒィイイイイイ!! 木の幹!!!!!」
僕等は街中の物がエロティックに見えて困っているのですが、
はたから見れば、古代からタイムスリップしてきた人間が現代の技術に驚いているようにしか見えません。
 
一番キツかったのは、ラユ君との学校帰りのことです。
僕等は何故か自分達をさらに追い込むために、妄想小話を披露しあっていたのです。
俺 「お題は、『あったら嬉しいテレビ番組』で。」
ラユ「はい!」
俺 「どうぞ。」
ラユ「 『のぞいていいとも!』 」
俺 「ナンダッテー!!!!」
ラユ「評価は!!!?」
俺 「うーーーん・・・・3アルファ!」
 

 
俺 「次は俺のターンだな。」
ラユ「どうぞ。」
俺 「 『ペット大集合・ポチタマ』 」
ラユ「ンポッポーーーーー!!! 9アルファ!!!」

 
俺 「この勝負は俺の勝ちだな。 それにしてもムラムラする。」
ラユ「多分このまま行けば、50日目には全身血だらけ。」
俺 「俺は多分、コンクリートに両腕を埋めてるかもしれない。」
二人とも生きていけるのでしょうか。
 
家に帰っても20歳の欲望はおさまらず、僕は腹筋をしたり壁に頭を打ち付けたりし、やっと今に至るまで何もせずに過ごせた次第です。
今日1日がとても長く感じました。休日の日とかはさらに地獄だと思います。
そんな僕を待ち受けるのは、明日の休日【文化の日】です。
果たして僕は無事に50日目を迎えることができるのか!? 乞うご期待!(50日間)
では、今日はこのへんで!
ではまた!